こだわり

その6_古くて新しい和烏龍茶

烏龍茶というとペットボトルのウーロン茶(中国産原料)を思い浮かべる方が多いかも知れません。
和烏龍茶とは、日本で栽培された茶ノ樹から採れた茶葉を使い日本で製造された純国産の烏龍茶です。

緑茶、烏龍茶、紅茶は同じ茶ノ樹から収穫され、その後の生葉の加工方法によって分類されます。
収穫後の生葉は時間の経過と共に酸化が進み萎れて茶色や黒っぽい色に変色していきます。
これは葉野菜などを想像していただければイメージしやすいと思います。

青々とした新鮮な状態を保つ為に当日中に加熱処理(殺青)を行って出来たお茶が緑茶になり、半日程しおれさせた(萎凋)後に発酵(酸化)させるのが紅茶になります。

烏龍茶はその中間のお茶になり、お茶の世界では半発酵茶として分類されます。
萎凋や発酵の加減は生産者によって異なる為、同じ烏龍茶の名称で流通しているものの中でも緑茶寄り/紅茶寄りの烏龍茶が存在します。

坂本健吾さんの作る烏龍茶は、和烏龍らしくやや緑茶寄りの烏龍茶。
緑茶の爽やかさと、萎凋による華やかな花果系の香りが特徴です。

烏龍茶自体は中国で明の時代から生産されている歴史のあるお茶ですが、茶ノ樹の品種や栽培の気候条件も異なる為日本の烏龍茶の味わいは多くの人にとっては新しい体験になるのではないでしょうか。

こちらも手作業の工程が多く量産に向かない希少なお茶です。
生産者の手で丁寧に作られ思いのこもったお茶を急須で丁寧にいただく。
そんな繋がりの一助となれたら幸いです。